ケバブから革命まで

トルコとぼくの話

2017-01-01から1年間の記事一覧

ザザの星(2)

それは3年前のことだった。ぼくは横浜の車屋台で、お客から注文を受けたドネルケバブのサンドを作って、それを売るアルバイトをしていた。ドネルケバブというのは、「ドネル」が「回転させたもの」、「ケバブ」が「火であぶった肉」という意味で、全体で「回…

ザザの星(1)

九月、ぼくは港町イスタンブルにいた。えっちらおっちら、スルタン・アフメット地区で宿を探していた。トルコに行くときは、ぼくは事前に宿を取るという行為をしないようにしている。その時その時、いきあたりばったり、人とのつながりを得ることを通して、…